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『悲しみの代価』
ふりがな文庫
『
悲しみの代価
(
かなしみのだいか
)
』
彼は窓の敷居に腰を下ろして、菜園の方を眺めてゐた。 「あなたお湯へいらつしやる?」と妻が勝手元から、訊いた。 彼は默つてゐた。近頃殊に彼は妻が自分の妻だと思へなくなつて來てゐた。 妻は小さな金盥を持つて彼の傍へ來た。 「いらつしやらないの。 …
著者
横光利一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約2時間3分(500文字/分)
朗読目安時間
約3時間25分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
情
(
こころ
)
媚弄
(
コケテイカル
)
生命
(
いのち
)