腹は凹んで皮ばかりのようだ 口はほせからツバも出ない 目はかすんでものが見えぬ 三分作なのに地主はおしかけて来た 来年の年貢をよこせと そして手をあわせて拝むわたしらを尻目にかけ 一粒のこらずかっさらって行った 毎日毎晩 わたしらは夢中で外 …
著者 | 中野鈴子 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 「プロレタリア文学 第一巻第五号」日本プロレタリア作家同盟出版部、1932(昭和7)年4月25日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3分(300文字/分) |