春の来る頃はるのきたるころ
なじかは春の歩み遲く わが故郷は消え殘る雪の光れる わが眼になじむ遠き山山 その山脈もれんめんと 煙の見えざる淺間は哀し 今朝より家を逃れいで 木ぬれに石をかくして遊べる をみな來りて問ふにあらずば なんとて家路を教ふべき はやも晝餉になり …