赤絵鉢あかえばち
上野の美術倶楽部で、又々山中商会による大展観があつた。昭和八年のことである。どんな骨董商も之ほどの大きな企ては敢てしない。今度の主なものは焼物であつた。玉石入り乱れてはゐるが、幾つかの見事なものが列んだ。だがどれよりも私を惹きつけた一つの赤 …
作品に特徴的な語句
ゆかり 果無はかな