『熊』
熊は月夜に声きいた。 どこか遠くでよんでゐた。 熊はむくりと起きて来た。 檻の鉄棒ひえてゐた。 熊は耳をばすましてた。 アイヌのやうな声だつた。 熊は故郷を思つてた。 落葉松林を思つてた。 熊はおゝんとほえてみた。 どこか遠くで、 こだまし …
著者 | 新美南吉 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 「赤い鳥」赤い鳥社、1932(昭和7)年8月 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約1分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約1分(300文字/分) |
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