守宮やもり
私の二階の書斎は、二方硝子戸になっているが、その硝子戸の或る場所に、夜になると、一匹の守宮が出て来る。それが丁度、私の真正面に当る。硝子戸から二尺ばかり距てて机が据えてあり、机の上に電気スタンドが置かれているので、夜の光をしたしんで飛んでく …
作品に特徴的な語句
守宮やもり 生餌いきえ