“絶気”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜっき66.7%
たゆげ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……この月の七日の夕方、急に変がきまして、一時は絶気ぜっきして手足も冷たくなり、泣く泣く葬式の支度を
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
平馬を、水月みぞおちに一本入れて、その場に絶気ぜっきさせた雪之丞が、稲塚の方へ突進して行ったときには、もう三町も先きを、黒い影が、風のように、煙のように駆け去っているのだった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
すさまじき谷川の響に紛れつつ、小歇をやみもせざる雨の音の中に、かの病憊やみつかれたるやうの柱時計は、息も絶気たゆげに半夜を告げわたる時、両箇ふたりねやともしたちまあきらかに耀かがやけるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)