麻布飯倉あざぶいいくら)” の例文
いち谷町たにまちから仲之町なかのちょうのぼる間道に古びた石段の坂がある。念仏坂ねんぶつざかという。麻布飯倉あざぶいいくらのほとりにも同じような石段の坂が立っている。雁木坂がんぎざかと呼ぶ。
(昭和十一年五月、麻布飯倉あざぶいいくらにて)
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)