“鹿毛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かげ95.5%
しかげ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卯月の銀毛のような尾が、真ッ直ぐに風を曳いて、五郎左衛門の鹿毛かげのそばを、勢いよく駈け抜けて、前へ出たので、五郎左は
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鹿毛かげ連銭葦毛れんせんあしげなどの話のあるところ、黒んぼが駱駝にのつて沙漠をゆくところなど一枚二枚と読んでもう終りにちかい元寇の章まできた。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
鹿毛しかげは少ししりごみしたがこのときしゃもじがその首環くびわを引いて赤犬の鼻に鼻をつきあてた、こうなると鹿毛もだまっていない、疾風しっぷうのごとく赤犬にたちかかった
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
鹿毛しかげはその広い胸をぐっとひきしめて耳を後方へぴたりとさか立てた。かれは尋常ならぬ敵と見てまず前足をつっぱり、あと足を低くしてあごを前方につき出した。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)