“鱗葺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こけらぶき60.0%
こけらぶ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その正面に当ってあたかも大きな船の浮ぶがように吉原(よしわら)の廓(くるわ)はいずれも用水桶を載せ頂いた鱗葺(こけらぶき)の屋根を聳(そびやか)しているのであった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
仲之町夜桜の盛(さかり)とても彼は貧しげなる鱗葺(こけらぶき)の屋根をば高所(こうしょ)より見下したる間(あいだ)に桜花の梢(こずえ)を示すに止(とど)まり、日本堤(にほんづつみ)は雪に埋(うも)れし低き人家と行き悩む駕籠の往来(おうらい)に
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そこは三棟(みむね)の高い鱗葺(こけらぶ)きの屋根の見える山村氏の代官屋敷を中心にして、大小三、四十の武家屋敷より成る一区域のうちである。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
苔(こけ)の生えた鱗葺(こけらぶ)きの屋根、腐った土台、傾いた柱、汚れた板目(はめ)、干してある襤褸(ぼろ)や襁褓(おしめ)や、並べてある駄菓子や荒物(あらもの)など、陰鬱(いんうつ)な小家(こいえ)は不規則に限りもなく引きつづいて
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)