“飾棚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かざりだな28.6%
ウインド14.3%
キャビネット14.3%
ショーケース14.3%
マントルピース14.3%
マントル・ピース14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お三輪はまた、めずらしい酒のびん色彩いろどりとして置いてあるような飾棚かざりだなの前へも行って見た。そこにも広瀬さんの心はよく働いていた。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と荒々しく叫び、びっくりした店員が飾棚ウインドの方へ行きかけると
水中の怪人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そのむこうに炊事ぐらい出来そうな小さな飾棚キャビネットがついている。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
緑色の仕着せを着た音楽隊はフィガロの婚礼を奏し、飾棚ショーケースにロココの女の入黒子で流眄ながしめする。無数の下駄の歯の音が日本的騒音で石の床から硝子の円天井へ反響した。
未開な風景 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
長椅子の横に、粗石あらいしを積み上げた大きな壁煖炉シュミネがあり、飾棚マントルピースの上には、日暦カレンダーや、目覚し時計や、琥珀貝こはくがいでつくった帆前船ほまえせんなどがのっている。
雁来紅はげいとうの紅さも、夕陽の色も、おどんだような部屋の暗さも、このままのようすで、心のどこかに残っている。また飾棚マントル・ピースの上の琥珀貝の帆前船にも、確かにれた覚えがある。