たう)” の例文
やう/\女神エジエリアの洞にたどり着きて、われ等は朝餐あさげたうべ、岩間より湧き出づる泉の水に、葡萄酒混ぜて飮みき。
その痛さより、身は砕くるかと思へども、なほも命はあらしゃった。されども慈悲もある人の、生きたと見てはとてもたうべはせまいとて、息を殺しをつぶってゐられたぢゃ。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
日に常にたうべ馴れつつ米の飯やうましともはねも飽かぬかも (二五三頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
白粥に柚味噌添へてたうべたり奥歯のいたむ霜寒の朝
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
おのもおのもたうべなれつつ米の飯をうましともはね飽かずたうべつつ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
現身うつしみの人の日ごとに取り馴れてたうぶる飯を我もたうぶる
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
われひとりたうべむものを。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)