“震盪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんとう83.3%
しんたう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金盥の中の水はあとから押されるのと、上から打たれるのとの両方で、静かなうちに微細な震盪しんとうを感ずるもののごとくに揺れた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藤堂駿平が面白い小説をかくようにという、それにたいして返答に困った伸子のこころはソヴェトの未知の生活のなかで、どんなに震盪しんとうされ、動いてゆくのだろう。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
地震ぢしん如何いかなる有樣ありさまおい家屋かをく震盪しんたうし、潰倒くわいたうするかを觀察くわんさつ破壞はくわいした家屋かおくについてその禍根くわこん闡明せんめゐするの科學的知識くわがくてきちしきがなければ、これにたいする防備的考察ばうびてきかうさつかばない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
あたらしく世帶しよたいつて、あたらしい仕事しごとはじめるひとに、ありちな急忙せはしなさと、自分達じぶんたちつゝ大都たいと空氣くうきの、日夜にちやはげしく震盪しんたうする刺戟しげきとにられて、何事なにごとをもじつかんがへるひまもなく
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)