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隣座敷
読み方 | 割合 |
となりざしき | 83.3% |
となり | 16.7% |
始めけるが又
隣座敷に是も江の島へ
參詣と見えて藝妓二三人を
引連陽氣に酒を
呑居たるに重四郎が
同道したる者皆々
心安き
體にて彼是聲など懸合ふ
故樣子を
鏡のおもてにうつしたおのが
姿を
見詰めたまま、
松江は
隣座敷にいるはずの、
女房を
呼んで
見た。が、いずこへ
行ったのやら、
直ぐに
返事は
聞かれなかった。
「だけど……お澄さんあともう十五分か、二十分で
隣座敷へ行ってしまわれるんだと思うと、
情ない気がするね。」