そだ)” の例文
それはいつからとも、わかりませんが、月日のつのにつれて、アヤ子の肉体が、奇蹟のように美しく、麗沢つややかそだって行くのが、アリアリと私の眼に見えて来ました。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
爾らのうちたれかよくおもい煩いてその生命いのちを寸陰も延べ得んや、また何故にころものことを思いわずらうや、野の百合花ゆり如何いかにしてそだつかを思え、つとめずつむがざるなり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
居士は東京とうけいに生れ東京とうけいそだちたる者なり。
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
こんな苛責くるしみに会いながら、病気一つせずに、日にし丸々と肥って、康強すこやかに、美しくそだって行くのです、この島の清らかな風と、水と、豊穣ゆたか食物かてと、美しい、楽しい
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)