銅拍子どびょうし)” の例文
つづみの上手、工藤左衛門尉祐経くどうさえもんのじょうすけつねは、はや一拍子ひとびょうし入れて、此方こなたへ眼を向けた。銅拍子どびょうしは、畠山庄司重忠はたけやましょうじしげただ。——静のすがたを、祐経とはさみ合って、ゆかを取った。
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大勢の謡声うたごえが、しかも銅拍子どびょうしや鼓の音まで交えて聞え出したのである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また謡を唱和し、鈴を振り、銅拍子どびょうしを鳴らす大勢の者があった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)