“醜怪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうかい63.2%
しうくわい26.3%
グロティスク5.3%
グロテスク5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下顎部の異常に発達した色の黒い彼の容貌は、人間離れがして醜怪しゅうかいであつた。それは私の胸に弾け返る憎悪を二倍にも三倍にもした。
母たち (新字旧仮名) / 神西清(著)
恐らくあの修驗者は、内儀の美色に引寄せられて、灯に迷つて來る醜怪しうくわいな昆蟲のやうに、夜中にノコノコ這ひ出して來たことでせう。
振り上げた権次の顔は、妙に突き詰めた真剣さに硬張こわばって稀代の醜怪グロティスク潮吹ひょっとこも、もう笑える人相ではありません。
黄金を浴びる女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
それから下肢になると、右足は拇指だけを残して、他の四本ともペッタリつぶれたような形になっていて、そこは、肉色の繃帯をまんべんなく捲きつけたように見えるが、左足はより以上醜怪グロテスクだった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)