ささ)” の例文
「まあ、三斎屋敷のおつぼねさまとは、深更よふけのささごともなさるくせに、あたし風情とは杯もうけとられないとおっしゃるの——ほ、ほ、ほ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
……ことに相手が、うた沢の如きをたしなむタマだったら、たちまち、それからそれ口がほぐれて、雪のあしたの煙草の火、寒いにせめてお茶一ぷく、それが高じてささ一つ……
三の酉 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
ささがこうしてついそれなりに、雑魚寝ざこねまくら仮初かりそめの、おや好かねえあけの鐘——。」
ささは参られるのか」まず主客の範宴に、禅閤からすすめると、範宴は
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ささ一盞ひとつきと、盃を手にした姿も想像する。
「なにしろ良人たくは、ささ一ついただきませんので」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ささはのむか」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)