“遇々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たまたま50.0%
たま/\50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
氏は大方の場合には、田園の長者ぶりの持主であるが、遇々たまたま相手を瞶められる時、博士の威厳が眉宇びうに現われ、寄っ付けない程に鋭くなると。
小酒井不木氏スケッチ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
遇々たまたま父の館へ帰つてきて裏切の話を耳にとめ父兄を諫めたが容れられる段ではない。
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
滅多にそんな機会などのある筈もなかつたのだが、誰彼の差別もなく遇々たま/\美しい女性に相対すると、わけもなく全身の血潮が頭に逆上して来て、決して当り前の口が利けなかつた。
女に臆病な男 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
なしければ清兵衞は弟に向ひ長兵衞是は我等が女房なり以後心安こゝろやすく頼む又遇々たま/\來りしに兄嫁あによめなどと思ひ遠慮ゑんりよしては面白おもしろからずひらに心安くなし呉よもしともしゆ遠慮ゑんりよがあつてはわるい心安く御頼おたのみ申と兄弟中の水入みづいらずさしおさへつやゝしば酒宴しゆえんにこそは及びけれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)