路次口ろじぐち)” の例文
なにとして今日けふはとうなじばすこゝろおなおもてのおたか路次口ろじぐちかへりみつ家内かないのぞきつよしさまはどうでもお留守るすらしく御相談ごさうだんすることやまほどあるを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
三人仕立したて切棒きりぼう竹輿かご路次口ろじぐちすゑさせ自己おのれは夫に乘り方々とこゑかけさせながら本町へこそ到りけれ竹輿舁かごかきかねて心得ゐれば同町三丁目の藥種やくしゆ店小西屋長左衞門の前におろし戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
通抜とほりぬけ無用の札を路次口ろじぐちつて置くのは、通抜とほりぬけらるゝ事を表示へうしするやうなものだと言つた人があるが僕も先刻せんこく余儀よぎなき用事で或抜裏あるぬけうら一足ひとあし這入はいるとすぐにめうなる二つの声を聞いた亭主ていしいわ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
お前は板塀いたべいの戸口へ往つて、平八郎にかう云ふのだ。内の五郎兵衛はおあづけになつてゐるので、今家財改かざいあらためのお役人が来られた。どうぞちよいとの間うら路次口ろじぐちから外へ出てゐて下さいと云ふのだ。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
拭ひ主個あるじ親子に禮をのべ和吉を引連ひきつれ立出ながら跡へ心ののこりけるが見返り/\路次口ろじぐちへ出でゆく姿を娘もまた殘り惜氣をしげに見送りける斯くて長三郎は戸外おもてへ出ながら思ひつゞける娘がことあゝいふ女を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)