“贄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にえ65.4%
ニヘ13.5%
にへ11.5%
7.7%
いけにえ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生けるにえ、土足にかけてこの有様だ! かかれ秋山、かかれ主水!、一寸と動かば振り冠った刀、澄江の上に落ちかかるぞよ!
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
神と、其祭りの為の「ニヘ」として飼はれてゐる動物と、氏人と、此三つの対立の中、生け贄になる動物を、軽く見てはならない。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
にへといふ船着で、隣の室に若い男と女が戯れて終夜騒いで居ても、袂の手帳に歌をかきつける余裕を失はないやうなのが其時の私であつた。
春雨にぬれた旅 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
後に姓をすずきと書し枕山湖山と並んで詩名を世に知られたのは即この人である。松塘が始めてを星巌に執ったのは十七歳の時だという。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
壇の四方には、笹竹ささだけを建て、清縄せいじょうをめぐらして金紙きんし銀箋ぎんせんはなをつらね、土製の白馬をいけにえにして天を祭り、烏牛をほふったことにして、地神をまつった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)