しるし)” の例文
相かわらず、はちきれるような健康を持ち、皮膚はすこしけて浅黒く、何か、山が崩れてきても動じないよう、いつも濃い眉がよけいに強い意思のしるしに見えて、悠揚としてくつろいでいるのだった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
村長の像ならば村費をもって記念像を作る議が可決されているし、地主ならば彼自らが自らの人徳を後世の村民にのこすためのしるしとして、費用を惜まずおのれの像を建設して置きたい望みを洩らしている。
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)