裏邸うらやしき)” の例文
飛ぶのは早い、裏邸うらやしき大枇杷おおびわの樹までさしわたし五十けんばかりをまたたもない。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いまがはなころの、裏邸うらやしき枇杷びはかとおもふが、もつとちかい。屋根やねにはまい。ぢき背戸せどちひさな椿つばきらしいなと、そつと縁側えんがはつと、その枇杷びははうから、なゝめにさつとおとがして時雨しぐれた。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)