“裏藪”の読み方と例文
読み方割合
うらやぶ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裏藪うらやぶの中に分け入ってたたずむと、まだ、チチッとしか啼けないうぐいすの子が、自分のたもとの中からでも飛んだように、すぐ側から逃げて行く。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宴が終り、若い叔孫家の後嗣は快く諸賓客を送り出したが、翌朝は既に屍体したいとなって家の裏藪うらやぶに棄てられていた。
牛人 (新字新仮名) / 中島敦(著)
裏藪うらやぶの竹の葉にそそぐ音だけでも、一雨ごとにこの山里へ冬のやって来ることを思わせる。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)