“蝨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらみ66.7%
だに26.7%
シラミ6.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
云わば少しばかり金が出来たからとて公債を買って置こうなどという、そんなしらみッたかりの魂魄たましいとは魂魄が違う。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
何ぞ其言の飄逸へういつとして捕捉すべからざるが如くなるや。世の礼法君子はしらみの褌に処する如しと曰ひし阮籍もけだし斯の如きに過ぎざりしなるべし、梁川星巌芭蕉を詠じて曰く
「その山宮泉は昔、芥川龍之介論で『歯車』のことを書いていて、人間の脳の襞を無数のしらみが喰ひ荒らしてゆく幻想をとりあげてゐるのだが……」と、Sは何か暗合のおそろしさをおもふやうな顔つきをした。
二つの死 (新字旧仮名) / 原民喜(著)
横堀はしらみをわかせていそうだし、起せば家人が嫌がる前に横堀が恐縮するだろう。
世相 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
なぜ死期しごの近い病人の体をしらみが離れるように、あの女は離れないだろう。
百物語 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
膝がしらがちくちく痛痒い。翁が検めみると獣のだにが五六ぴきはかまの上から取り付いていた。猪の相撲場の土には親猪が蝨を落して行ったのだった。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「やっぱりだにがついているんだ。可哀そうに。脚の爪の間に蝨がつくと、自分では取れないからな。よしよし取ってやるぞ」
贋紙幣事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
枝の間をつたわって逃げおおせたと思うと、今度は身体からだ中にだにがウジャウジャとタカリ初める。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さうだらう。生きるためには空気が必要だと云ふ事が分ればそれでいゝのだ。総ての動物は、ごく小さいだにから、大きな獣に至るまで、お前達と同じやうに、何よりも先づ空気によつて生きてゐるのだ。魚やその外の水中に住んでゐるものでさへも、矢張り同じ事だ。魚は空気がまじつて融けてゐる水の中にだけ住む事が出来るのだ。
すると向うの方から白い犬が尻尾しっぽを振りながら飛んで来た、見ると、先刻森君が脚のだにを取ってやった犬だ。
贋紙幣事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
綿いりの縫ひ目に カシラさしいれて、ちゞむシラミよ。わが思ふどち○
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)