“虫唾”のいろいろな読み方と例文
旧字:蟲唾
読み方割合
むしず94.7%
むしづ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若い親方の顔が急に苦々しい、虫唾むしずの走りそうな恰好にゆがんだ。同時にそのめじりがスーッと切れ上って、云い知れぬ殺気を帯びた悪党づらに変った。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いったい、この女と、お角とは、前世どうしたものか、ほとんど先天的の苦手にがてで、思い出しただけで、おたがいに虫唾むしずが走るようになっている。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
虫唾むしづの走るほど厭になり候へども、秀林院様はさのみお嫌ひも遊ばされず、時には彼是かれこれ小半日もお話相手になさること有之、その度にわたくしども奥女中はいづれも難渋なんじふ仕り候。
糸女覚え書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)