“藻屑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もくず85.4%
もくづ14.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、その同じ日、岩屋島の住民が二人、悪鬼の呪いにかかって、例の人食いの洞穴、魔の淵の藻屑もくずと消える様な悲惨事さえ起った。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
すでに、海底の藻屑もくずと消えたはずの父ステツレルの顔が、つぶれた左眼を暗くくぼませて、寒々とこちらを見返しているのだ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
其後そのご一週間いつしゆうかんむなしく※去すぎさつたならば、櫻木大佐さくらぎたいさつひには覺悟かくごさだめて、稀世きせい海底戰鬪艇かいていせんとうていともに、うみ藻屑もくづえてしまうことであらう。
つゞいて一人ひとり美少年びせうねん何處いづこよりちたりけん、華嚴けごんたきそこけて、いはかけら藻屑もくづとともに、くもよりちつとおぼしきが、たすけをぶか諸手もろてげて、眞俯向まうつむけにながしが、あはよくいはとゞまりて
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)