“薊”の読み方と例文
読み方割合
あざみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「金沢町の江島屋——此間あざみの三之助が殺された場所、今度は塀の下の、犬潜いぬくぐりの穴に首を突っ込んだ伊保木金太郎がやられましたよ」
匕首あいくちをつかみ、解けかけた帯の端を左の手で持ちながら、あざみの芳五郎は、脱兎だっとのように、木場きばの材木置場の隅へ逃げこんで行った。
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雲仙にはあざみ谷、鬼神きじん谷のような、上から見下みおろして美しい渓谷はあるが、渓谷それ自らの内部にこれほどの美を包容する渓谷はない。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)