まき)” の例文
四月にいたれば田圃たはたの雪もまだらにきえて、去年秋の彼岸ひがんまきたる野菜やさいのるゐ雪の下にもえいで、梅は盛をすぐし桃桜は夏を春とす。
主に口を利くのはまきだけで幾は心持その後に控へてゐる風があり、手伝と云つても台所の方にばかりゐて、滅多に人の多勢集つてゐる座敷の方へは姿を出さなかつた。
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
「地獄まき」と言って、同じ麦の種を蒔くにも、農夫は地勢に応じたことを考えるという話もした。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
喧嘩の種をおまきでない。
四月にいたれば田圃たはたの雪もまだらにきえて、去年秋の彼岸ひがんまきたる野菜やさいのるゐ雪の下にもえいで、梅は盛をすぐし桃桜は夏を春とす。
もつとも、我輩は士族だから、一反歩は何坪あるのか、一つかに何斗の年貢を納めるのか、一升まきで何俵のもみが取れるのか、一体ねんに肥料がの位るものか、其様そんなことは薩張さつぱり解らん。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
かゝる雪中なれども夏のまうけまきたる野菜やさいのるゐも雪の下にもえいでゝ、その用をなす㕝おそきとはやきのたがひはあれども暖国だんこくにかはる㕝なし。
一体にこの辺では百坪を一升まきとなえ、一ツカを三百坪に算し、一升の籾は二百八十目に量って取立てる、一ツカと言っても実際三百坪は無い、三百坪なくて取立てるのはその割で取る
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かゝる雪中なれども夏のまうけまきたる野菜やさいのるゐも雪の下にもえいでゝ、その用をなす㕝おそきとはやきのたがひはあれども暖国だんこくにかはる㕝なし。