若売ワクメ)” の例文
石上イソノカミ乙麻呂は、奈良の盛りの天平十一年の春、久米若売ワクメと狎れて、女は下総に配せられると同時に、土佐の国に流された。
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其にしても、此歌は青年の述懐で、恐らく若売ワクメより年長だつたらうと思はれる此人だから、三十前後でゐて、此歎きを洩すのは、如何に童心を失はぬ万葉人にしてもふさはしくない気がする。
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)