“苅萱”の読み方と例文
読み方割合
かるかや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
霜枯しもがれそめたひくすすき苅萱かるかやや他の枯草の中を、人が踏みならした路が幾条いくすじふもとからいただきへと通うて居る。余等は其一を伝うて上った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しまひには往生寺の山の上に登つて、苅萱かるかやの墓のほとりに立ち乍ら、おほきな声を出して呼び叫んだ時代のことを憶出して見ると——実に一生の光景ありさまは変りはてた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それをのぞき込もうとすると、墓と墓との間の丈なす尾花おばな苅萱かるかやの間から、一人の女性が現われて、その覆面の中から、凄い目をして、きっと兵馬をにらみつけて
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)