“腺病質”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんびょうしつ87.5%
せんびやうしつ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
門内にはいると、なるほど、境内けいだいにも、墓地にも、紫陽花の樹が多い。腺病質せんびょうしつあいいろの花が、月の朝みたいに咲いている。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四十四五と云うことであったが、外見も先ずそのくらいで、せた、小柄な、腺病質せんびょうしつらしい血色をした紳士である。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
痰になつてからも父はやはり働いてゐた。僕の生れたのは父が痰になつてから後のことである。僕は小さい時は腺病質せんびやうしつでひよろひよろしてゐた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
ちらりと見た顔はほほの落ちた、腺病質せんびやうしつらしい細おもてである。僕はN君に話しかけた。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)