“肉塊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にくかい55.6%
ししむら14.8%
にっかい11.1%
にくくわい7.4%
かたまり3.7%
しゝむら3.7%
にく3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには、ゴチャゴチャと無数の肉塊(にくかい)が蠢(うごめ)いていた。人肉の万華鏡(ばんかきょう)みたいなものが、眼界一杯に、あやしくも美しく開いていたのだ。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かたぶとりな肉塊(ししむら)を濃緑(こみどり)の緞子(どんす)の戦袍(せんぽう)でくるみ、頭(かしら)には黒紗(くろしゃ)の卍頭巾(まんじずきん)、それには金色の徽章(きしょう)がピカと光っている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
転げつ、倒れつ、悶々(もんもん)のたうち返る美人の肉塊(にっかい)の織り作(な)す美、それは白いタイルにさあっと拡がってゆく血潮の色を添えて充分カメラに吸収された。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼等の肩(かた)から脊(せ)へかけて、肉塊(にくくわい)と肉塊(にくくわい)が落ち合つて、其間に渦(うづ)の様な谷(たに)を作(つく)つてゐる模様を見て、其所(そこ)にしばらく肉の力(ちから)の快感を認めたが、やがて、画帖を開(あ)けた儘、眼(め)を放(はな)して耳(みゝ)を立(た)てた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
見れば種牛は股(もゝ)から胴へかけて四つの肉塊(かたまり)に切断(たちき)られるところ。右の前足の股の肉は、既に天井から垂下(たれさが)る細引に釣るされて、海綿を持つた一人の屠手が頻と其血を拭ふのであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
相澤半之丞、弓の折を取つて立上がると、三年越寵愛(ちようあい)した自分の妾の肉塊(しゝむら)を、ピシリ、ピシリと叩きます。
と、こんなときに犬どもを滅多打ちに打ち据えて、拳の下に肉塊(にく)の顫(ふる)えを感じたいという欲求が、むらむらっと込みあげて来た。
犬舎 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)