“絆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きずな51.5%
ほだ20.8%
ほだし13.1%
きづな7.7%
つな2.3%
まつ2.3%
ホダシ1.5%
たづな0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女とちぎれば、くさりができる。周囲のきずなや、子も出来る。それらの者を養うためには、職を持って、心ならぬ権門へも付かねばならぬ。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
知らん間にそれにほだされなさって、——それと一つには、綿貫みたいな誰にも相手にしられんような人間の慰め物にしられるのんと
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かゝる動き、純なる空氣の中にありて全くほだしなやこの高嶺たかねを撃ち、林に聲を生ぜしむ、これその繁きによりてなり 一〇六—一〇八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わが愛これに燃やされしこといかばかりぞや、げに是時にいたるまで、かくうるはしききづなをもて我をつなげるもの一だになし 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
この二馬は一和してとどまる、これふたつながら荒くて癖が悪く、いつつなを咬み切る、罪を同じゅうし過ちをひとしゅうする者は必ず仲がよいと答え
それを聽いてからお道には暗い陰がまつはつて離れなかつた。どんなわざはひが降りかゝつて來やうとも自分だけは前世の約束とも諦めよう。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
其までの長雨忌ナガメイみの間を「馬にこそ、ふもだしかくれ」と歌はれたカイホダシ(すべて、ふもだし)の役目をするのが、ひもであつた。かう言ふ若い神たちには、中心となる神があつた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「イヤイヤ滅多な事を言出して取着かれぬ返答をされては」ト思い直してジット意馬いばたづな引緊ひきしめ、に住む虫の我から苦んでいた……これからが肝腎かなめ、回を改めて伺いましょう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)