穴山梅雪あなやまばいせつ)” の例文
堺見物さかいけんぶつもおわったが、伊那丸のことがあるので、帰国をのばしていた穴山梅雪あなやまばいせつやかたへ、あるゆうべ、ひとりの男が密書みっしょを持っておとずれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じつは穴山梅雪あなやまばいせつも、これから甲斐かいの国へはいる時は、武田たけだ残党ざんとうもあろうゆえ、伊那丸を首にする場所にも、心をいためていたところだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むウ、ではなにか、武田伊那丸のやつらが、穴山梅雪あなやまばいせつちとり、また湖水の底から宝物ほうもつ石櫃いしびつを取りだしたというのか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
穴山梅雪あなやまばいせつが手の者、八尾栂之介やつのおとがのすけでござる。主人梅雪はお席におられましょうや。御評議中とは存じまするが、火急を要することゆえ、おうかがい致しまする」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信玄はその本陣を江台島えだいしまにうつし、一方、伊奈いな四郎勝頼、穴山梅雪あなやまばいせつなどの一手を、二俣城ふたまたじょうへ向けて
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは、勝頼の従弟いとこにあたる、一族の穴山梅雪あなやまばいせつのうわさをしているのであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それかあらぬか、今朝から城内へ通った人々では、一族の孫六入道逍遥軒まごろくにゅうどうしょうようけんをはじめ、穴山梅雪あなやまばいせつ仁科信盛にしなのぶもり、山県三郎兵衛昌景まさかげ、内藤修理しゅり昌豊まさとよ小幡信定おばたのぶさだ、小山田備中守などの譜代などがあった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
穴山梅雪あなやまばいせつから勝頼へこういう取次があった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)