禁制きんせい)” の例文
あらためていうまでもなく、ここは御岳みたけのお止山とめやまで、足踏あしぶみのならないところだのに、ふたりはその禁制きんせいを気づかずに、どこの山境やまざかいからまよいこんできたのであろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いつのころか、ここはカトリックの修道院しゅうどういんになって、道徳堅固けんごな外国の僧侶そうりょたちが、女人禁制きんせいの、清い、きびしい生活を送り、朝夕、聖母せいぼマリヤに対する礼拝れいはいを怠らない。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
せよとかたはらへ摺寄すりよればお粂はとくより心得居し事ゆゑ一向おどろかずアイサ私しは盜賊たうぞく山賊さんぞくの類でなく又狐狸こりにても候はず大願だいぐわん有て當山へこもりし者なり本社拜殿はいでんは女人禁制きんせい故此茶屋ちややにて通夜つや
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
本堂の阿弥陀様ばかりでは此の不思議なおそろしい宿業しゆくごふが除かれぬやうな気がするので、門徒宗でやかましい雑行雑修ざふぎやうざつしゆ禁制きんせいを破つて、ひまがあれば洛中洛外の神社仏寺へ三男をいて参詣した。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
禁制きんせい宗門神しゆうもんしんを、あるはまた、血に染む聖磔くるす
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あの家の中は、禁制きんせいの品だらけぢやないか」
もつともはあ、殺生せつしやう禁制きんせい場所ばしよでがしたよ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いつもは男子絶対禁制きんせいの婦人浴場だったけれど、誰彼だれかれの差別なく、入口から雪崩なだれこんだ。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
上野の午刻こゝのつが鳴つたら、禁制きんせいを吹くのです