しる)” の例文
これ先生のいわゆる教門なるものは、正教を指すか、はた邪教を指すか、その意のあるところ、いまだしるべからざればなり。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
殺せしやあまりと言へば恩知らずにつく仕方しかたなりサア尋常じんじやう白状はくじやうされよと云ひければ段右衞門輾々から/\打笑うちわらなんぢ女の分際ぶんざいとして何をしるべきや三五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其他の諸著を読みても、伯の精神は人間の霊魂を改造するを以て、大主眼となすにある事をしるべし。
トルストイ伯 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ゆゑ時計とけいときしるには短針たんしんところて、ぎに長針ちやうしん居所ゐどころるべし。たとへば短針たんしんところ、九と十とのあひだにして長針ちやうしんところ、二ところなれば九ぎ十分時ぶんじなりとふことなり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
母樣始めお前方の仕樣の惡さに今の困窮然ば御自分の不始末ふしまつから不自由なさるる事なれば私共わたしどもしる事ではなし今私が構立かまひだて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見留みとめ之幸これさいはひと傳吉の罪におとさんとはかりたるも知るべからず殊に其夜は傳吉も同じ河原をかへりしをしる其者草履ざうりに血を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)