目安方めやすかた)” の例文
置捨に致たるに相違有まじ其上そのうへしまの親住吉町吉兵衞よりの歎願書たんぐわんしよも是ありそれも序に讀聞せよと云るゝに又々目安方めやすかたの者右の書付かきつけ讀上よみあげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
白洲には、はや燭台がともされ、正面の奉行の席、左に、書記の机、また目安方めやすかた、吟味与力などの着座が見える。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少しくさがって公用人が麻裃で控えて居ります。奉行の前なる畳の上に控えて居りますのは目安方めやすかたの役人でありまして、武士は其の下の敷台の上に麻裃大小なしで坐るのが其の頃の扱いでございます。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
出すべし御奉行樣のそばに居る目安方めやすかたの御役人是を讀上よみあ此書付このかきつけは何者が認めたるやと御尋おたづねの時われかきたりと云ひてはわるし因て昨日御門へ這入はひりかねて御門前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もう、黄昏たそがれていて、役宅の部屋部屋は、退けていた。が、常に彼を補佐している吟味役の市川義平太と、目安方めやすかたの小林勘蔵のふたりだけは、越前の用部屋に、燭をそなえて、待っていた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
目安方めやすかたへ差出しけるに越前守殿熟覽じゆくらん有て長庵に向はれ其方事豫々かね/″\惡事の段々露顯ろけんに及びたり未だ三次にたのんでお安をころさせたる一條並びにふだつじに於て弟十兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)