白癩びゃくらい)” の例文
ましてその天上皇帝ののこされた、摩利信乃法師まりしのほうししもとを当つるものは、命終の時とも申さず、明日あすが日にも諸天童子の現罰を蒙って、白癩びゃくらいの身となり果てるぞよ。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
マーキュ 白癩びゃくらい、あのやうな變妙來へんめうらいな、異樣おつ氣取きどった口吻ものいひをしをるやつくたばりをれ、陳奮漢ちんぷんかんめ! 「イエスも照覽せうらんあれ、拔群ばっくん劍士けんしでござる! いや、拔群ばっくん丈夫ますらをでござる!」
のみならず次第に衰弱する。その上この頃は不如意ふにょいのため、思うように療治りょうじをさせることも出来ない。聞けば南蛮寺なんばんじの神父の医方いほう白癩びゃくらいさえ直すと云うことである。
おしの (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その何人とも知れない白癩びゃくらいどものおもてが、新に燃え上った芥火あくたびの光を浴びて、星月夜ほしづくよも見えないほど、前後左右からうなじをのばした気味悪さは、到底この世のものとは思われません。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
一目見るのさえ気味の悪い白癩びゃくらいになってしまったそうでございます。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
白癩びゃくらいめが! 親孝行でもしろ!」
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)