白狐しろぎつね)” の例文
それから、しろきつね姿すがたをあらはした置物おきものいてありました。その白狐しろぎつねはあたりまへのきつねでなくて、寶珠はうじゆたまくちにくはへてました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
一本の混じり毛もない、全身まっ白な小さな猫で、片方の目が金色で、片方の目が銀色で、長い尻尾しっぽの毛がふさふさとして、白狐しろぎつねのようです。
金の目銀の目 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「それからお前奥庭になってよ、白狐しろぎつねめがわざをするわさ。明神様の使姫つかいひめは白狐ということになっているんだからね」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
信州は地方地方により、管狐とも白狐しろぎつねとも飯綱いづなともオサキともいうが、いずれも同体異名に過ぎぬ。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「お稲荷いなり、稲荷さんと云うんだね、白狐しろぎつねの化けた処なんだろう。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白狐しろぎつね
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
たいわたし幼少ちひさ時分じぶんには、ごくよわかつたものですから、この白狐しろぎつねはこれでもそだつかしら、とみんなはれたくらゐださうです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
とうさんがそのきつねにきいてました。さうしましたら白狐しろぎつねこたへるには
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)