“畏友”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いゆう91.7%
ゐいう8.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、いつも庭から来て庭から去る泰軒は家中の者の眼にすらふれずに、それはあくまでも忠相のこころのなかの畏友いゆうにとどまっていたのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それはこの光栄に満ちた畏友いゆうらのもっていたものに違いない、彼らの幸福の一反映ですらなおかくも燃えたっているのを見れば。
畏友いゆう島木赤彦を、湖に臨む山墓に葬ったのは、そうした木々におおわれた山際の空の、あかるく澄んだ日である。
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
現に吾輩の畏友いゆう、九州帝国大学医学部長、若林鏡太郎わかばやしきょうたろう君の名著『精神科学応用の犯罪とその証跡』と題する草稿の中に、緒論として、コンナ愚痴ぐちが並べてある。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
答 必ずしもしかりとせず。自殺を弁護せるモンテェニュのごときは予が畏友いゆう一人いちにんなり。ただ予は自殺せざりし厭世えんせい主義者、——ショオペンハウエルのはいとは交際せず。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これ我が杜陵とりように入りて間もなく、一夜暁近き小枕の夢に、京に病める畏友ゐいう綱島梁川りやうせん君と語ると見て覚めける日、心何となく落ちつかぬを覚えて、匇々さうさう一葉の端書に病状を問ひたるものに答へたる同氏の美しき墨色の冒頭一節なり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)