甲戌こうじゅつ)” の例文
明治七年甲戌こうじゅつ十月、名古屋の森春濤がその時十四歳になる一子泰次郎を伴って出京した。泰次郎は後の槐南森大来かいなんもりたいらいである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
甲戌こうじゅつおおい斉眉山せいびざんに戦う。うまよりとりに至りて、勝負しょうはいあいあたり、燕の驍将ぎょうしょう李斌りひん死す。燕また遂にあたわず。南軍再捷さいしょうしてふるい、燕は陳文ちんぶん王真おうしん韓貴かんき、李斌等を失い、諸将皆おそる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
吉原の遊里は今年昭和甲戌こうじゅつの秋、公娼廃止こうしょうはいしの令の出づるを待たず、既に数年前、早く滅亡していたようなものである。その旧習とその情趣とを失えば、この古き名所はあってもないのと同じである。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
甲戌こうじゅつ十二月記
元八まん (新字新仮名) / 永井荷風(著)
甲戌こうじゅつ十二月記
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
甲戌こうじゅつ十一月記
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)