甘手あまて)” の例文
(そんな甘手あまてにかかるおれではない)と、満身の殺気をひとみにあつめて、きょのようににらまえたが、なんとはなく、体の筋を抜かれたように、眸にも
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところがその居酒屋の親爺なる人物が又、人気の荒い大浜界隈でも名打ての因業いんごうおやじでナカナカそんな甘手あまて元手喰式さやくい慣用手段いんちきに乗るおやじでない。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「てめえのような小娘に、あんな甘手あまてをくったままで、眼をつぶっているお十夜じゃねえんだ。おい!」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くりかえさせるのだ。そんな甘手あまてにのって戻るような使者つかいか使者でないか、よう眼で見ろっ。貴様の云い訳は、きのうまでは通用したが、きょうはもうその手では吾々を
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「驚いたか、三位卿の目はかすめても、この孫兵衛があんな甘手あまてを食うものか」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかに、なんじが、懸河けんがべんをふるうとも、なんでそんな甘手あまてにのろうぞ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)