玉代ぎょくだい)” の例文
その頃芸者買の勘定どの位かと考ふるに、待合席料まちあいせきりょう一円、芸者祝儀枕金しゅうぎまくらがね共二円、玉代ぎょくだい一本二十五銭、女中祝儀三拾銭を以て最低とす。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ごったくやの習慣として、よその店から女を呼ぶと一時間なにがしかの玉代ぎょくだいを取られるが、女にとっては一種の誇りになる。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
玉代ぎょくだいだけ損をしやはれ、此方衆こなたしゅうの見る前で、この女を、海士あまにして慰もうと、月の良い晩でした。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すると妻君箪笥たんす抽斗ひきだしから料理屋の受取書を出して、これは先日貴郎あなたのお召物めしものたたんだ時たもとから落ちましたが料理代の外に芸者の玉代ぎょくだいと祝儀立替二円と書いてあります。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
お前のようなはなッたらしが、あたしと遊ぼうなんてそもそもふざけたはなし。……これは今までの玉代ぎょくだいにとっておく。……一昨日おとといおいでと蹴り出され、あげくのはて、五十両の件が露見ばれて家は勘当。
顎十郎捕物帳:06 三人目 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ごったくやの習慣として、よその店から女を呼ぶと一時間なにがしかの玉代ぎょくだいを取られるが、女にとっては一種の誇りになる。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
但しお銚子ちょうしや壜はこっちの物だからね、持ってゆくなら中の酒やビールだけ持っといでなさい、呼んだ芸妓が六人、玉代ぎょくだいは時間外の分だけお負けになってるから、それをよーく調べたうえで
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ただしお銚子ちょうしや壜はこっちの物だからね、持ってゆくなら中の酒やビールだけ持っといでなさい、呼んだ芸妓が六人、玉代ぎょくだいは時間外の分だけお負けになってるから、それをよーく調べたうえで
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)