“物足”の読み方と例文
読み方割合
ものた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、二人ふたりは、ぜにをもらい、いままでのごとく、こまったことはなかったけれど、少年しょうねんにとってただ一つ、物足ものたらないものがありました。
街の幸福 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さういふしづかなひと物足ものたりない心持こゝろもちを、さびしいともかなしいともいはないで、それかといつて、ゆきのふりかゝつてゐるのをうらむでもなく
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
「日糖事件丈ぢや物足ものたりないからね」と奥歯に物のはさまつた様に云つた。代助はだまつて酒を飲んだ。はなしは此調子で段々はずみをうしなふ様に見えた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)