漁村ぎよそん)” の例文
目的めあて海岸かいがん——某地ぼうちくと、うみ三方さんぱう——見晴みはらして、旅館りよくわん背後うしろやまがある。うへ庚申かうしんのほこらがあるとく。……町並まちなみ、また漁村ぎよそん屋根やねを、隨處ずゐしよつゝんだ波状はじやう樹立こだちのたゝずまひ。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
煙寺えんじ晩鐘ばんしよう漁村ぎよそん夕照せきせう、之を八景といつて得意の畫であつたといふのである。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
此處こゝ谷間たにまる一小村せうそん急斜面きふしやめん茅屋くさやだんつくつてむらがつてるらしい、くるまないからくはわからないが漁村ぎよそんせうなるもの蜜柑みかんやま産物さんぶつらしい。人車じんしや軌道きだうむら上端じやうたんよこぎつてる。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)