“清浄身”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうじょうしん50.0%
しやうじやうしん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十一歳までの清浄身しょうじょうしんを、なげうって、現在の僧侶にいわせれば、汚濁おじょくの海、罪業の谷ともいうであろう、蓄妻ちくさい噉肉たんにくやからになろうという意志を固めているのだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(古松は般若はんにゃを談じ、幽鳥は真如しんにょもてあそぶ)とあるも、「渓声便是広長舌、山色豈非清浄身。」(渓声すなわちこれ広長舌こうちょうぜつ、山色あに清浄身しょうじょうしんにあらざらんや)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
清浄身しやうじやうしんの持主であるこの尼僧は、そんなものには見向きもしないで、その眼はひたすら純白な自らの姿を見つめ、そしてわれとわが清浄心のむせるやうな芬香に酔つゐいる。
水仙の幻想 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
黒緑の葉蔭から隠者のやうにその小ぶりな清浄身しやうじやうしんをちらと見せてゐるに過ぎない。そして冷酒のやうに冷えきつた春先の日の光に酔つて、小鳥のやうにかすかに唇をふるはしてゐる。
侘助椿 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)