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泣言
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なきごと
ふりがな文庫
“
泣言
(
なきごと
)” の例文
貧乏咄をして
小遣銭
(
こづかいせん
)
にも困るような
泣言
(
なきごと
)
を能くいっていても、いつでもゾロリとした
常綺羅
(
じょうきら
)
で、困ってるような
気振
(
けぶり
)
は少しもなかった。
斎藤緑雨
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
其日誠吾は
中々
(
なか/\
)
金
(
かね
)
を貸して
遣
(
や
)
らうと云はなかつた。代助も
三千代
(
みちよ
)
が気の毒だとか、可哀想だとか云ふ
泣言
(
なきごと
)
は、可成避ける様にした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
遁
(
のが
)
れて嬉しいという多くの歌を残しているのと反対に、そんな
泣言
(
なきごと
)
はもう流行しなくなってから、かえって
怖
(
おそ
)
ろしく塵が我々を攻め出した。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「金銀は卑しきものとて手にも触れず、
仮初
(
かりそめ
)
にも物の
直段
(
ねだん
)
を知らず、
泣言
(
なきごと
)
を言はず、まことに
公家大名
(
くげだいみょう
)
の
息女
(
そくじょ
)
の如し」とは江戸の
太夫
(
たゆう
)
の讃美であった。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
「こんな男が君何をやったって出来るものですかね。木賃にごろごろしているより外に能のない男ですよ。なにかの癖にああして
泣言
(
なきごと
)
をいいますがね。」
幻影の都市
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
いや、私は余りに帰らぬ思出に
耽
(
ふけ
)
り過ぎた様である。こんな
泣言
(
なきごと
)
を並べるのがこの書物の目的ではなかったのだ。読者よ、どうか私の
愚痴
(
ぐち
)
を許して下さい。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
モデルとしてロチスター氏の眼をまた思ひ出すのか! 愼め!
泣言
(
なきごと
)
を云ふな!——感情を持つな!——失望するな! 私はたゞ理性と決心とをじつと持ちつゞけよう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
社会に対する一つの
刺戟
(
しげき
)
にするのなら、問題にしてもいいと思うが、一体日本の現在の社会状態は女の腐ったようなもので、絶えず
愚痴
(
ぐち
)
をいってみたり、
泣言
(
なきごと
)
をいってみたりするが
国民性の問題
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その代り、取られても
泣言
(
なきごと
)
をこぼしちゃ困るぜ
醤油仏
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泣
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“泣”で始まる語句
泣
泣面
泣出
泣腫
泣々
泣声
泣音
泣聲
泣叫
泣伏