永逗留ながとうりう)” の例文
開きて金屋の庭先より吉三郎は今宵こよひもお菊の部屋に忍び來りつも談話はなしの中旅籠屋はたごや永逗留ながとうりうして大分入用がかさみ其の上母は病氣びやうきにて藥のしろたくはへもつかひ果したる由委細ゐさいに物語りけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ちつとも面白かありませんよ。しやくにさはるから——今度は永逗留ながとうりうのつもりで、差し迫つての御用は皆んな片付けて來た、そのつもりで付き合つてくれ——といふと、お葉のやつ、フヽンと鼻で笑ひました」