毎度いつも)” の例文
山木さんも昔日むかしから彼様あんなでは無かつたので御座いますよ、全く今の奥様が悪いのです、——わたし毎度いつも日曜日に、あの洋琴オルガンの前へ御座りなさる梅子さんを見ますと
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ぢい、そんでもちつた鹽梅あんべえよくなつたやうだが、いたかねえけえ」おつぎは毎度いつものやうに反覆くりかへしていた。言辭ことばやはらかでさうしてうるんでた。卯平うへい火傷やけどへもあぶらられてあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
取らんと云るゝこといと心苦こゝろぐるしけれど必ず母樣とともに父御をなだめ申べきにより時節を待ちたまへ我が身に於てはほかに男をもつこゝろなしと堅くちかひて別れければ腰元こしもとお竹は毎度いつもの通り吉三郎を送り開戸ひらきど
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この人が著作を公にすると毎度いつもうるさい程いろんな手紙が舞ひ込んで来る。
「や、毎度いつもどうも——」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)